お客様の課題
商品の価格変動をとらえ販売戦略の見直しサイクルを早めたい
某消費財メーカー様は、四半期に一度、アンケート調査による価格弾力性※の測定を実施しています。
ECサイトでは競合商品が多く、常に価格変動が起きているため、競争力のある価格設定が必要な状況でした。
そこで、1週間単位の短いサイクルで価格変動をとらえることで、販売戦略の見直しサイクルを早められないかと考えていました。
※価格弾力性…価格の変動によって、商品の需要や供給が変化する度合いを示す指標
課題を解決した結果
1週間単位での販売戦略の見直しが可能になった
容易に入手可能なPOSデータを利用し、データに基づいた各商品の価格弾力性を推定できるようにしました。従来のアンケート調査より短いサイクルで、下記のような販売戦略の見直しが可能になりました。
- ECサイトで頻繁に価格が変動する商品に対して、周期的に適切な価格を設定
- 各商品の価格弾力性に応じたセールやキャンペーンを企画
- 各商品の価格変動の影響を考慮したマーケティング戦略を立案
解決のために行ったこと
価格弾力性を自動で推定できるツールを開発し、販売戦略の意思決定を支援
次の3STEPで分析、コンサルティングを実施しました。
STEP1. POSデータを利用した価格弾力性推定モデルの構築
STEP2. 価格弾力性自動推定ツールの開発
STEP3. 価格弾力性の分析による販売戦略の意思決定支援
【 実施プロセス 】
STEP1.POSデータを利用した価格弾力性推定モデルの構築
売上金額と売上数量を含んだPOS、もしくはID-POSデータから統計モデリング等を利用して価格弾力性を算出し、週単位での推定が可能な価格弾力性推定モデルの構築を行いました。また、過去に実施したアンケート調査の結果を取り込み、POSデータとの整合性を取りながらモデル式を調整しました。
STEP2.価格弾力性自動推定ツールの開発
STEP1.で構築した価格弾力性推定モデルの活用性を高めるために、プロダクトマネージャー等の商品価格検討者が把握しやすいよう、ダッシュボードの可視化を行い、使用しやすい形でツール化を行いました。
STEP3.価格弾力性の分析による販売戦略の意思決定支援
STEP1、STEP2で得られた商品別の価格弾力性を分析し、次のような販売戦略の意思決定を支援するコンサルティングを行いました。
- 価格変動による価格設定に関するコンサルティング
類似商品の価格、販売時期などを考慮して適切な価格を設定する方法を提案しました。
- セールやキャンペーンなどのマーケティング戦略に関するコンサルティング
価格が弾性的、非弾性的な商品を明らかにすることで、それぞれの商品に対して有効なセールやキャンペーンを提案しました。
- 価格変動の影響を考慮したコンサルティング
商品を価格変動の影響を受けやすいものと受けにくいものに明確に分類しました。その後、価格変動の影響を受けやすい商品には値下げを、価格変動の影響を受けにくい商品には商品のリニューアル等を提案しました。
【 アウトプットのイメージ 】
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